先月、短期大学部幼児教育学科と健康栄養学科の発表会・展示会が開催された。昨年の12月に入ると学生たちは熱心に取り組んでいた。10日(土)は展示会、11日(日)は発表会と展示会。まさに手作りそのもので健康栄養学科2年間、幼児教育学科2年間の学びで培われた学習成果の展示・発表である。10日の土曜日には附属幼稚園の園児たちが、先生に連れられて見学に来ていた。
健康栄養学科の学生は、毎日の“食”を通して幸せな生活をサポートする栄養の専門家である栄養士を目指しており、学内にある本格的な実習設備を使って、実験や実習に取り組んでいる。その成果をパネル展示やスライドで発表していた。大教室で行われた発表は『やさいを食べよう』『なにわの伝統野菜を利用したスィーツ:勝間南瓜のしっとりケーキ』『和歌山産果物のジャム作り』という食育と地域連携に関する三つのテーマで、学生たちは、パソコンを駆使して日ごろの研究成果を上手に発表していた。また、『葉酸たまご&ハーブ料理』などを展示しており、子どもを連れたお母さんが熱心に見ていた。今日、栄養、食物、健康といったことは、日常的に色々と言われているだけに、参加者の興味も非常に高かった。
幼児教育学科では、12月後半から学生たちが熱心に人形劇や音楽劇の練習、発表に余念がなかった。二つのセミナーからは人形劇「うさぎのテーブル」「あらしのひに」、グリム童話を基にした音楽劇「こびとたちとくつや」。脚本、演出、人形作り、ダンス、そして様々な道具、すべて学生たちの手作り。そのバック、背景を彩る効果音・効果音楽、これまた別のセミナーの取組。3つの劇の効果音楽をピアノを中心に創作、演奏。演技者にタイミングを合わせたり、音で巧みに誘導したりと、演じる者と一体となり、力を合わせて一つの舞台を作り上げていた。やってきた子どもたちは劇に引きつけられ、夢の世界を遊んでいた。一方、演じる学生も真剣。
展示は、1年生は美術学で、会場の雰囲気を盛り上げようとグループで入場ゲートの製作。また、保育内容「環境」では、グループごとに4月から3月までの四季や年中行事を画用紙や色紙、さらには廃材を利用して立体的な壁面装飾を製作していた。2年生の工芸は、それぞれの思いをこめた木彫パズル。紙粘土でホンモノそっくりに作った野菜などを展示している保育表現技術等々。そして2年生の各セミナーによる展示でも、それぞれ学んだことを発表展示していた。フエルトの素材で小鳥を作ったり、段ボールに新聞を何回も重ねて丈夫にしたうえで布を貼ったチビッコハウス、牛乳パックの椅子やテーブル。やって来た子どもたちは、展示されている物を手にとって眺めたり、段ボールで作られたチビッコハウスに入って遊んでいた。それぞれのセミナーが、思い思いの展示、発表をしていた。
学生たちは、短期大学部2年間の成果を地元の人たちに公開することによって、充実した学びを振り返るとともに、1年の学生にとっては大きな刺激となり、これからの学生生活への大きな指針となったのではないだろうか。