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令和6年度 学位記授与式 学長式辞 新着情報

2025年 3月 21日

式辞

 今年は寒さの影響で梅の花の開花が例年と比べ遅いようでしたが、皆様の門出を待ってくれていたのか、各地の梅は春の訪れを知らせるように満開になりました。

 本日、ここに令和6年度 東大阪大学・東大阪大学短期大学部学位記授与式を挙行できますことは、誠に喜ばしく心よりお祝い申し上げます。

 本日、学位記を授与されました皆様、誠におめでとうございます。

 この間、このよき日を心待ちにし、お子様を温かく支えてこられましたご家族や関係者の皆様にも、心よりお喜び申し上げます。お子様の在学中は、本学へのご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。教職員を代表して心より御礼申し上げます。

 また、東大阪市長 野田 義一 様 東大阪市教育委員会教育長 古川 聖登 様 東大阪市議会議長 安田 英雄 様 株式会社アイビック 孫 雪飛 様、 桃愛会会長 多田 様、翔友会会長 小林 様、 大学後援会会長 藤本 様 短期大学部後援会会長 西川 様をはじめ役員の皆様、ご来賓の皆様には、公私ご多用にもかかわりませず、ご臨席を賜りましたこと、まことにありがたく、心より御礼申し上げます。

 新たな一歩を踏み出そうとされている卒業生の皆様、小学校からの学校という場での生活はいかがでしたか。そして、今日、「学校」という場での生活が最終となり、その環境から卒業されるのです。
 今までの学校生活の中で経験され学ばれた数々のこと、また、日常生活の中から学ばれたことを土台に、これからの人生を、自分らしく、さらに豊かにしていく出発の時であります。

 さて、
 皆様は「生涯教育」「生涯学習」という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
 「教育」と「学習」はどう違うのでしょうか。

 「教育」は教えられる側(生徒)がいることが前提の活動です。一方「学習」は、自分自身が主体となって行うプロセスです。教育を受けながら、自分から主体的に学習している場面もあったはずです。これからは、「教育」を受ける機会がなくても「学習しよう」「主体的に学ぼう」とする場面がたくさん出てきます。

 それでは、「学習しよう、主体的に学ぼう」と思うとき、最も重要なことは何でしょう。それは、「好奇心」をもちながら行動することだと思います。

 皆様も感じておられると思いますが、「好奇心」というのは、幼い子どもの特質です。幼い子どもは「好奇心」が強く、「なぜ」「どうして」と聞きたがり、「知りたい」という気持ち、知識欲に飢えています。ところが、残念なことに人間は、大人になるにつれてその「好奇心」が薄れていくようです。

 しかし、私たち人間は、「学びたい」「知りたい」と思う意思は、誰もが持っています。この、「学びたい」「知りたい」という気持ちを持ち続けるには、幼い子どものように「好奇心」を持ち続けることが大切です。「知らないより知っていたほうが楽しい」「新しい知識を得たとき嬉しい」「その得た知識を人に教えてあげたとき(よかった)と満足する。人の役に立ったと感じ、嬉しくなる。」「うまくできるようになった。できた。」と思える時の満足感、心地よさを感じることができるのが「人間」なのです。

 幼い子どものように、「好奇心」を持ち続け、何歳になっても新しい発見を楽しみ、自分自身を豊かにしていきましょう。いつも、「好奇心」を抱き、新しいことにチャレンジしていってください。

 社会は変化し、世の中はどんどん変わっていき、どんどん新しいものに変化しています。好奇心を持たずに学びを止めてしまうと、その世の中についていけなくなってしまう社会でもあります。これからの新しい社会についていくためにも、「好奇心」を磨き「興味、関心」を持ち続けて欲しいのです。

 日本の実業家で、出口治明という人がおられます。出口氏の学びを得る方法を紹介します。出口氏は学びを得る方法として「人・本・旅」をあげておられます。積極的に、「好奇心」持ち、この3つのことを通して学びを得る機会にしておられるようです。

 「人」、人から学ぶ、自分と違う人と接することで、多くのことを学ぶことができる。

 「本」、時空を超えて過去の人の声を聴く、世界各地の人の声を本を通して聴く、マンガや絵本から知恵や知識や感動を得る。

 「旅」、知らない場所に行き、文化や常識の異なる知らない人と交わり、知らない食べ物を食べ、新しい発見を得る。
 このような経験から、知らなかったことの発見、新しい発見があり、自分の視野が広がり、人生を豊かにしてくれる、とおっしゃっています。

 皆様も、自分で、一番自分に向いている自分流の方法で、好奇心を駆り立てて、新しいことに気付き、発見し、学びを深めて「学習」し、自分という人間を豊かにしていってほしいと願っています

 人は誰もが「一生、学び続ける」「生涯学習」ということを意識し、未来に向かい歩み続けていってください。

 もう一つ、「人に感謝する気持ち」「人に優しく接する気持ち」「相手を尊重する気持ち」をもって、きょう卒業される共に学んだ仲間と共に、多くの人たちといっしょに歩んでいきましょう。

 健康に気を付け、皆様の人生に幸多かれと心から願い、私の式辞とさせていただきます。

 本日は誠におめでとうございます。

令和7年3月18日       
東大阪大学・東大阪大学短期大学部
学長 吉岡 眞知子 

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