こども学部開学20周年記念式典 学長挨拶
2023年 11月 28日
本日、こども学部開学20周年記念式典を、ささやかではありますが開催いたしましたところ、公私ともご多用にもかかわらず、東大阪市副市長 様、東大阪市教育委員会教育長 様、日ごろ実習や就職でお世話になっております各施設、企業、学校関係の方々、後援会、同窓会、学園関係者の方々のご臨席を賜り、心より厚く御礼申し上げます。
また、この20周年記念行事を開催するにあたり、大学・短期大学部後援会、翔友会、桃愛会から過分のご寄付を賜りありがとうございます。
今日、この会場にご臨席いただいている方々、そして、学生さん、教職員の皆様、地域の方々に支えていただきながら、この20年、歩んでこられたことに深く感謝いたします。
さて、
平成15年、村上学園に4年制大学が誕生いたしました。全国初の「こども学部こども学科」という学部、学科名称でスタートいたしました。「こどもの視点で子どもを考えるこども学」「子どもの健やかな成長、子どもが生きやすい、過ごしやすい社会」を目指し、子どもに関する諸問題を解決するための実践的研究を行う大学としてスタートいたしました。
平成16年には「こども研究センター」を開設し、地域に根差し、地域の方々と共に、地域の子どもたちの健やかな成長を願い実践研究を進めてまいりました。
開設にあたる苦労話、その舞台裏は、本日配布させていただきました「東大阪大学創立20周年記念誌」に書いておりますが、設置認可にあたり文部科学省から、「こども」という名称の学部より、既に存在している「児童学部、幼児教育学部」でいいのではないかと、ご意見をいただきましたが、子どもに関する様々な問題が後を絶たず、その問題を深く考え解決するには、児童学、でも幼児教育学でもなく、「広く子どもに関する問題を見て、子どもという存在を理解し考えなければならない」学問が必要であることを主張し、新しい「こども学部」の設置に至りました。
それから20年が経過しました。
本年、2023年6月「こども家庭庁」が設立されました。設立を前に「こども基本法」が公布されました。
この「こども家庭庁の必要性、目指すもの」に、「こども施策をさらに強力に進めていくため、常に、こどもの視点に立ち、こどもの最善の利益を第一に考え、こどもまんなか社会の実現に向け取り組む・・」ということが示されているではありませんか。
これは、「こどもの視点で子どもを考えるこども学」という、本学が20年前に示した姿勢であり、「こどもまんなか社会の実現へ」ということは、本学が20年前から目指してきた「こども学」であります。社会は、本学が目指してきた「こども学」に近づいてきていることを実感しています。さらに、本学がこだわってきた「こども学」のこどもを平仮名にしたこと、そこには意味があるのですが、「こども家庭庁」の名称も平仮名になっていることに複雑な思いを抱いております。
本学こども学部開設から20年、「子どもをまんなかに据えた社会」に大きく変わろうとしています。
本学で学んだ学生さんたちが「子どもを大事にした社会の創造、子どもの幸せを願う社会」のため、様々な分野で、第一線に立ち、自信をもって活躍してくれることを期待しております。
式典にあたり、皆様のご多幸を祈念し、これからも本学を支えていただきたくお願い申し上げます。
令和5年10月7日
東大阪大学・東大阪大学短期大学部
学長 吉岡眞知子