陸上競技部 2023関西学生新人陸上競技選手権大会 レポート
2023年はWBCから始まり、スポーツの国際大会で盛り上がっています。
8月には世界陸上競技選手権大会や男子バスケットボールワールドカップもあり、日本人選手の活躍が多く見られ、応援にも力が入りました。
そして今回のカレッジマガジンでは、8月30日・31日に京都府 たけびしスタジアムで行われた2023関西学生新人陸上競技選手権大会をピックアップ!
この大会は1・2年生が出場し、10月に行われる関西で一番強い混成競技者を決める大会とされる、2023関西学生陸上競技種目別選手権大会 兼 第45回関西学生混成選手権大会に向けての重要な大会ともなります。
取材日は8月31日。雲は空を覆っていますが時折射す日差しは強く、気温は34℃、湿度48%と厳しい環境で戦う選手や応援するメンバーの様子をお伝えします!
陸上競技選手権大会 レポート
800mはトラックを二周する、中距離種目での最短・最速種目です。
スタートから100mまではレーンに沿って走り、100m経過地点の『ブレイクライン』を越えればレーンを離れて走ります。ブレイクラインを越えてからは、位置取りや駆け引きなどが重要です。
選手同士の接触や転倒なども多く、激しいレース展開が見どころになっていて、『陸上の格闘技』とも言われています。
800m予選
まずは予選1組、川田美沙希さん。
スタートから2位をキープ!ラスト直線部分での向かい風により思ったほどスピードが出ず、そのままフィニッシュ。2位で決勝に進みました。
そして予選2組、宍戸花帆さん。
スタートから1位を独走!しかし昨日の1500mの疲労からか、後半に減速してしまい、ラストで抜かれ、2位でフィニッシュ。
ふたりとも決勝に進むことができました!
800m決勝
予選では向かい風だったコンディションが、約3時間後の決勝では追い風となり、川田美沙希さんの予選での課題であった、向かい風による抵抗はなくなりました。
宍戸花帆さんの課題は、疲労からくる減速の幅をいかに抑えられるか。
3位入賞、シーズンベストを目指して、スタート!
前半、川田美沙希さんは先頭グループに入り込み、追い抜くタイミングを狙いますが、前の選手のペースが速く、思った走りができず、結果惜しくも4位でフィニッシュ。
宍戸花帆さんは疲労からスピードが出し切れず、先頭から離されてしまいます。結果7位となりましたが、予選とほぼ同タイムで走りきることができました。
3000m障害
3000m障害は、1周400mのトラックの中にあるハードル4つと1台の水濠(すいごう)を越えながら7周走ります。
水濠とは、一番深いところで0.7m、長さは3.66mある水溜まりのことです。
3000メートルという比較的長い距離を走るだけでなく、ジャンプ時の着地による衝撃や、水濠の通過によってシューズ自体が水を吸って重くなる、といった様々な障害によっても体力を奪われるので、「トラック種目で最も過酷なレース」と言われています。
今年の世界陸上では、21年東京オリンピック7位入賞の三浦龍司選手が、日本勢として20年ぶりに決勝に進み、日本人として史上初の6位入賞を果たしました。これまでの日本勢の最高成績を20年ぶりに更新した快挙として報道されたので、目にした方も多くいらっしゃると思います。
東大阪大学の出場種目としては、このレースが最終レースとなりました。
石野帆奈さんが出場、欠場する選手がいたため、ひとりで走ることに。
応援するメンバーもトラックを囲むように分かれて、大きく声を出して激励します。
この大会記録は10分56秒20。石野帆奈さんは6月の大会では10分48秒74という記録を出せており、大会新記録を狙いますが、結果は惜しくも11分5秒59となりました。
大会終了後、お話を伺いました
太田愛梨さん(400m 8/30に出場)
この新人戦でベストの58秒台を狙っていましたが、59秒かかってしまい、全体で13位くらいという結果に終わってしまい、後悔しています。
前半からスピードを上げて走れたことはよかったです。ただ200mから300mも地点でペースを落としてしまったので、そこでもスピードをつけて走れるようにしていきたいです。
今後の目標は、近畿選手権や全日本インカレでマイル(1人が400mずつ走る4×400mリレーのこと)のメンバーに入って走ることと、来年の全日本インカレの400mでも800mでも、標準記録を突破できるようにがんばっていきたいです。
川田美沙希さん(800m)
予選では、決勝進出を目標にしていました。余裕を持って決勝に行くことができてよかったです。
決勝では、3位以内を目標にしていたのですが、4位という一番悔しい結果に終わってしまって…ただ、いつもなら速い選手から離れていってしまいますが、今日は1周目まではちゃんとついていくことができたので、そこはよかったかな、と思います。1周目過ぎたあたりから離れてしまったので、体力作りが大事だなと痛感したし、もっと練習を重ねていかないとな、と思いました。
この悔しさをバネに、秋のシーズンで自己ベストを更新できるようにがんばります。
今後の目標は、来年にある個人選手権の標準記録突破(出場・参加を許可する基準として大会主催者より選手に対して設定される共通の基準値)と全日本インカレの標準記録突破を目指します。
宍戸花帆さん(800m)
予選の組を見た時に、決勝に進めるとは思っていなくて。自分の中で「楽しんで走る」ことを目標にしました。いつもはついていくばかりでしたが、しっかり前に出て走れたことがよかったです。結果、決勝に進むことができました。
予選と決勝と1日2本走ることが初めてで、決勝では、予選よりもタイムを上げることを目標にしましたが、決勝の方がかかってしまいました。
去年に比べて記録が伸びていないので、予選から記録を上げられるようにしていきたいです。
今後の目標は、10月にある個人種目別の大会で、去年の記録をさらに上回って走ることです。
石野帆奈さん(3000m障害)
今日は一人で走ることになりました。いつもならラスト600mから1000mまで前の選手に隠れて、レースを引っ張ってもらい、集団の後ろについていくスタイルだったのですが、一人で走ると風の抵抗や、自分でリズムを作らないといけなかったり、とても難しかったです。大会新記録を狙っていましたが、記録より10秒ほど遅かったので、悔いが残る結果となりました。
普通のハードルでは、いつも通り気負わずに両足どちらでも跳ぶことができたのでよかったです。でも水濠では両足着地になってしまったので、片足着地になるように、練習していきたいです。
今後の目標としては、チームとしては9月23日にある関西女子駅伝で6位入賞して、全国女子駅伝に出場することです。
個人としては、全日本インカレのB標準の10分55秒はきれているので、A標準である10分30秒をきって、様々な大会に出場することです。
冨山朝代 監督
新体制になってからの前半シーズンは、男子は棒高跳びの原口くんを中心に活躍をしてくれましたので、それぞれが力をつけて結果にもつながっているのかな、と感じます。やはり少人数の部活動なので、短距離が手薄になってしまったり、リレーなど一人でもかけてしまうと組めなくて欠場する形になってしまったり。後半シーズンは、ひとりひとりが力を発揮できるように、みんなでサポートできるようなチーム作りが必要になるかなと思います。
この新人戦でも4年生が応援に来てくれたり、サポートしてくれたので、いいチームだな、と見ていました。
それぞれが自分の力を底上げする意味で自己ベストを目指してほしいですし、一人の力では到達できないところをリレーというチームで活躍できるようになったり。
関西のトップを目指し、そして次は全国というフィールドへ。そうすると陸上はもっと楽しくなるだろうし、達成感にも繋がると思います。
今秋の予定
9月23日(土)には第33回関西学生対校女子駅伝競走大会、さらに10月18日(水)~21日(土)には2023関西学生陸上競技種目別選手権大会 兼 第45回関西学生混成選手権大会が開催されます。
冨山朝代監督に見どころを伺いました。在校生の皆さんはもちろん、高校生の皆さんにも応援に来ていただき、選手たちの力となって、関西一、そして日本一を一緒に目指してほしいと思います。
9月23日(土)
第33回関西学生対校女子駅伝競走大会
兵庫県 しあわせの村
アクセス:https://shiawasenomura.org/access/access_guide/
東大阪大学 女子駅伝部は創部3年目です。この大会は、全国大会に出場できるか、がかかっている大会です。
皆さんの声援が選手の力になるので、ぜひ現地に来て応援してもらえたら私たちも嬉しいです(笑)。
やっぱりスポーツの力、特に駅伝はひとりではなく、みんなでタスキを繋いでいくところが魅力だと思います。
選手も応援も一体となって盛り上がれば、東大阪大学としてもより盛り上がりを見せてくると思いますので、ぜひ観に来てください!
10月18日(水)~21日(土)
2023関西学生陸上競技種目別選手権大会 兼 第45回関西学生混成選手権大会
京都府 たけびしスタジアム 東寺ハウジングフィールド
(西京極総合運動公園 陸上競技場兼球技場)
アクセス:https://www.kyoto-sports.or.jp/about/access/
この大会は関西一を決める大会です。
今年度関西で行われる最後の大会になるので、選手ひとりひとりが全力を注いで活躍する姿を見せてくれると思います。
スポーツが魅せる力というのは、私たちの人生の色々な場面でも「がんばろう」という想いに繋がります。
東大阪大学、今年のチームとしての集大成として、現地で一緒に応援してください!
陸上競技部 2023関西学生新人陸上競技選手権大会 ムービー
音声も収録してありますので、再生の際は音量にご注意ください。
今までのインタビュー記事
COLLEGE MAGAZINE Vol.63
スポーツ強化クラブ紹介 -陸上競技部-
COLLEGE MAGAZINE Vol.48
陸上競技部インタビュー